カナダの薬局ではお薬手帳は不要です!

カナダの薬局で働いていて一番便利だな!っと思うのは

お薬手帳というシステムがないことです!

というより、お薬手帳が必要ないのです。患者さんに今どのようなお薬を飲まれていますか?なんてことはまず聞くことはないです。日本で働いているときは、毎日使っていた言葉なのですが、ここカナダで働きだして使ったことのないフレーズのひとつかもしれませんね 笑

なぜ?って思いますよね。

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1)カナダの薬局のシステム

お薬手帳がいらない大きな理由が、カナダの薬局の情報は、州ごとに管理されているのです。

州の情報管理(Pharmacare)

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薬局A    薬局B    薬局C   薬局D   薬局E   薬局F  薬局G

 

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、すべての薬局が打ち込んだ情報が、州の情報管理をしているところに送られます。そしてそこで患者さん一人一人がどんな薬を服用しているかという情報を管理しています。

薬局では薬を出すたびに、すべての情報を入力してその情報をPharmacareに送信しています。

すべての情報とは、

  1. 薬の名前
  2. 飲み方
  3. 薬の量
  4. 医師の名前
  5. 薬剤師の名前

例えば患者さんが

昨日B薬局で睡眠薬を買いました。そして次の日C薬局で抗生剤を買うとします。

するとC薬局の薬剤師は、薬の情報を入力すると同時にその患者さんがどんな薬をのんでいるかという州の情報にアクセスできるのです。するとそこに患者さんが昨日睡眠薬を買っているという情報がでてくるというシステムです。

なので

患者さんにどんな薬を今飲んでいますか?と聞く必要がないのです。患者さんのお薬の服用状況がみれるということは、薬と薬の飲み合わせのチェックもできるので大変便利です。

これは薬剤師にとっては最高のシステムだと思います。初めてこのシステムを見たとき、

すごーーい!カナダって最先端!って心底思いました。(薬剤師ならみんな思うはずです)

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日本はいろんな面でカナダより進んでいるのになぜこのシステムがないのかすごく疑問です。

このシステムがあると、

薬の重複投与を防ぐこともできるし、薬の乱用なども未然に防げるので本当にいいと思うのですけどね〜

2)薬の乱用の防ぎ方

どうやって薬の乱用をカナダでは防いでいるかというと、

例えば患者さんが

7月3日に 睡眠薬D(1日1錠 30日分 Dr Smith)を薬局Hで買っていたとします。その患者さんが7月10日に 睡眠薬D(1日1錠 60日分 Dr HO) の処方箋を薬局Bに持ってきたとします。

薬局Bの薬剤師は薬のチェックをするときに、

うん???なぜこの患者さんは同じ薬が必要なのかな?っとまず思うわけです。

まだ薬をもらって1週間しかたってないぞ!?っと。

そこでほとんどの薬剤師は患者さんに

薬剤師)Oh, I have a question.  Do you still have this medication at home because it is too early to fill.

ちょっと質問あるのですが、このお薬まだ家にありますよね、お薬だすにはちょっとはやすぎるのですが・・・

という感じで、お薬が今なんで必要なのかという理由をさぐります。笑

患者さん)If it is early to fill, I can fill this medication another time. Please keep this information

早すぎるのなら他の時に取りに来るので、このお薬の情報を入力しといてください。

っていう感じで、ただ病院に行ったから次の処方箋をもらっただけで今すぐはいらないんだよ〜みたいな会話の時もあります。紛失したりなどいろいろな理由があるので、その時々で、薬をだしていいかどうか薬剤師が判断しなくてはなりません。

日本で働いている時はこういう判断が少なかったような気がします。ここカナダではいろいろな場面で自分で判断して行動しないといけないので、時々ストレスです!(←いつもストレス?!)

でもこの情報管理システムは私にとって最高に素敵なシステムです!!

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