カナダで薬剤師にどうやってなれるの?
という質問をよく受けるのですが・・・・
私が薬剤師になった10年前からいろいろシステムが変わっているので
薬剤師の免許の書き換えのプロセスはちょっと説明しにくくなってきているのですが・・・・
これだけは!
絶対しておいたほうがいいというのがあります。
それは、薬局アシスタント(pharmacy assistant)です。
カナダの薬局 ポジション

カナダの薬局には
- 薬剤師
- アシスタント
- テクニシャン
というポジジョンがあります。
アシスタント:特に資格がなくてもできます。
テクニシャン:学校を卒業し、資格試験に合格した人だけがなれます
カナダの薬剤師の現状
1日平均取扱処方箋数40枚あたり薬剤師1人。
(※)眼科、耳鼻咽喉科及び歯科の処方箋には2/3を掛ける
上記のように、日本では処方箋枚数あたりに必要な薬剤師の人数が法律で定められています。
カナダでは、規定がありません。
ということで、利益重視になり
薬剤師1人+アシスタントまたはテクニシャン2〜3人
という状態で薬局の仕事をまわしていくことになります。
アシスタントとして働くメリット3つ
薬剤師になると、かなりの確率で薬局の中で自分だけが薬剤師!
すべての決定は、自分。
という状況になってしまいます。
日本だと、新人だから・・という事で特別な待遇?!があったりしますが
カナダにはありません!
薬剤師になったその日から一人前として扱われ、地獄を味わいます。
その話は、またの機会にさせていただくとして
アシスタントとして働くメリットを説明したいと思います。
1)薬局の仕事全般を学べる

カナダの薬局での主な仕事の流れは以下のようになります。
- 患者さんの情報入力
- 処方箋入力
- 医療費請求(国 プライベート保険)
- 調剤
- 監査
- 患者さんへ薬の説明
となります。
その他には
- 服薬指導
- 予防接種
- 薬の発注、納品
などがあります。
特に、医療費の請求の仕方、国の保険やプライベート保険で問題が起こった時どのように対処をしていくかなどは
現場で実際に経験して薬局のスタッフに教えてもらいながらでしか学べないものです。
そしてこのような対処法をしらないと、現場では生き残れません。
つまり、医療英語、薬の知識だけでは、実際の現場ではつかいものにならないのです。

使い物にならない薬剤師は、スタッフからひどい扱いをうけるし、すぐ首になってしまいます
2)カナダ流の薬剤師の患者さんへの対応を学べる
日本にも、モンスターペアレント。。。モンスター患者さんがたくさんいると思いますが
ここカナダにも厄介な患者さんが
残念ながらいます。

日本だと、申しわけありません。という感じで対処しますが
こちらでは、すいません。(sorry)というような対応はありえません。
日本と大きく違い、処方箋拒否権
があるので、他の薬局に行ってください。という対応になります。
このように、カナダならではの対応の仕方を実際に薬局の中で働きながら学ぶことが
すごく重要になります。
あと基本的に、患者様は神様という感じはなく、対等という立場での対応になります
3)薬局に知り合いができる(リファレンスがもらえる)
カナダでの仕事の探し方は
1、求人があるところに自分の履歴書(レジメ)をメールで送ります。
2、薬局から面接に来てくださいという連絡がくる(興味がない場合は何の連絡もありません)
3、面接とリファレンスチェックされる
この時、面接できちんと受け答えができるのが重要であるのは当然ですが
良いリファレンスを持っていることがかなり重要です。
基本的に面接の後に、この人を雇おうかな・・・っと思った段階で雇う側がリファレンス先に連絡をいれて、面接をした人物がどういう人物か、薬剤師として有能か・・などの確認をします。
良いリファレンスとは:この薬剤師(あなた)は仕事がきちんとできますと保証してくれる薬局のオーナーということになります。オーナーが力があればあるほどリファレンスとしての力も強くなります!基本的には、一緒に働いたことのある薬剤師や薬局のオーナーがリファレンスになってくれます。ただ、リファレンスになってくれるかは、レジメを送る前にきちんと聞く必要があります(*)
(*)リファレンス:本人が薬剤師としてまだ未熟だと思われる場合、リファレンスを頼んでも断られる場合があります。リファレンスする側も、きちんとしたことを言わないと狭い薬剤師業界で、悪い噂がたってしまうので、レジメをおくる前にリファレンスになってもらえるかの確認を最初にしておいたほうが良いです。リフェレンスはカナダでは必須に近いです。
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