今までカナダの薬局の市販薬にはHydrocortisone 0.5%しかなかったのですが
今は 1% の強さのものまでが市販薬になっています。ということで、多少の皮膚のトラブルだと病院にいかずに薬局の塗り薬で、、、、ということが可能になってきました。
ただ少し心配なのが、簡単に買えるということで、ステロイド剤の使いすぎなんてことになりかねないかも。市販薬だから、ずーーっと使っても大丈夫!みたいな考えのひとが結構いるので、そこは少し心配ですね。市販薬でもやはりステロイド。使いすぎると副作用もでてきます!!!
ということで、
私はいつもこの薬を患者さんにすすめるときに、
私)Do not use more than a week. Max use is 1 week. If it does not work after a week, please see the doctor.
1週間以上このお薬を使わないでください。1週間使用しても効果がない時は病院にいってください。
と説明しています。
市販のステロイド剤(塗り薬)
ポリスポリンと書かれているので、え?抗生剤?と思われるかもしれないのですが・・・
よーくみると Hydrocortisone 1% と書かれているのでれっきとしたステロイド剤です!
クリームと軟膏(オイントメント)タイプのものがあります。
1)ステロイド剤(外用薬)の効果
ステロイドのお薬ってどういう時に使うの?ってよく聞かれるのですが、
皮膚炎やかぶれ、虫刺されなどの症状につかわれます。カナダの人はキャンプとかハイキングなどのアウトドアが大好きなので虫刺されの方がすごく多いですね。あとカナダの蚊にさされると、思った以上に真っ赤に腫れて、すごくかゆいです。全身真っ赤っかなんて患者さんもたまにやってきます!
蚊 mosquitoといいます。
患者さんがどんな感じで薬局に来るかというと、
皮膚が赤くなってきたり、ぶつぶつしてきた。虫に刺されて腫れてかゆい。という感じですね。
患者さん)I have itchy skin. I have a bumpy skin. I have a rash from an insect bite.
ステロイドのお薬は炎症を抑えることにより、皮膚炎やかぶれ、かゆみの症状をよくしてくれます。
Corticosteroids are medicines used for reducing inflammation.
Hydrocortisone reduces the swelling , itching and redness.This medication is used to treat a variety of skin conditions.(insect bite,poison oak/ivy eczema.dermatitis ,allergies,rash. itching)
2) ステロイド剤の副作用
ステロイドのこわーい副作用情報が世の中にはいっぱい出回っていますが、ステロイドの外用薬は正しく使えばすごく効果のあるお薬で決して怖いものではありません。上手に使うと、短期間でしっかりと炎症を抑え、症状を改善できます。
ステロイドの塗り薬の副作用がこわいので使いたくないという方が多いですが、問題を抱えている症状に対して効果の弱い薬を使用し続けても症状が良くならず、悪化したり長期化したりしてしまいます。治療に時間がかかると、黒ずんだ痕が残ってしまったりなんて事もあるので、悪化を防ぐために、ステロイドが必要な時はきちんと使った方がいいです。
長期間使用することで出てしまう副作用として、皮膚が薄くなる、血管が浮き出るなどがありますが、これもかなり長期間使用した場合のみで、1〜2週間程度の使用では心配しなくても大丈夫です。
ムーンフェースや糖尿病、骨粗しょう症などの副作用は、大量のステロイド剤を飲み薬や点滴などの方法により、長期間にわたって全身に投与した場合のときに起こるもので、塗り薬などで心配する必要は基本的にはありません。ということで必要な時にはきちんとステロイドの塗り薬を使った方がいいです。
ステロイドだからと、むやみやたらに怖がらないでつかってください。
ただ自己判断でステロイドを使用するのは1週間程度にしてください。
塗り薬は、正しく使えば安全だよー!!
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