前回は薬局のコロナウィルス備品対策について説明しましたが、
今回は、コロナ対策の一環として薬局がどのような業務をしているか
コロナ以前と今との大きな違いなどを説明していきたいと思います。
コロナウィルス対策で一番重要な薬の確保
コロナウィルス騒動で、一番初めにおこったのが
パニックによる
薬の買い占めでした。
その為、今は常に薬の在庫が発注先に十分あるかを確認するのが重要な仕事になっています。
基本的に、リフィルなどでは一回につき３ヶ月分だしていたのですが、
現在は、薬不足に陥らないように30日分だすようにと国から通達されています。
ただ！
30日分しかださないと、薬代を多く払わないとだめな患者さんも多く、
詐欺だ！と言われ揉めることも多いので
- 薬代を患者さんが出す
- 在庫が多いもので薬の不足にならないと判断した場合
３ヶ月だすこともあります。
揉め事は、精神的に消耗するので
You ripped me off! （ぼったくりだ！）と患者さんに言われた時は、なんだかすごく悲しい気持ちになりますけどね・・・・
どこの世界にも非常識な人はいるので、もう無視するしかありません。
時々言い返しますが・・笑
ただ！在庫の少ないタイプのお薬は、
なんと言われようとも、もめても
薬不足におちいらないように
絶対に30日以上出さないようにしています。
カナダの薬局のコロナウィルス後の大きな違い
電話やファックスでの処方箋
クリニックの診察が主にオンラインでの診察になってきて以来
薬局に処方箋を持ってくる患者さんは激減です。
患者さんから渡された処方箋を介して、コロナウィルスに感染するかも・・・
ということもあるので、
電話やファックスでの処方箋は大歓迎です。
ただ、業務中
ひたすら稼働するファックス音を聞き続けるのは
生き地獄です。笑
あと日本では考えれられないのですが、ドクターが留守電に
処方を残していたりします。
薬局の留守電をチェックすると、ドクターからのメッセージが１０件あります。
なんてことも。
留守電だと、聞き取れないとアウトだったりするので、
受話器が冷や汗でべっとり？！
（何度も聞き返せますが、聞き取れないものは永遠に聞き取れないので）
ドクターに連絡したくても、連絡先がない・・なんて事も！
待合室、薬を待つ患者さんはほぼゼロ！
処方箋をドクターの診察の後に持ってくる患者さんが減ったので
業務は
ファックスまたは電話の処方箋→調剤、監査→患者さんに薬の準備ができていることの連絡
という流れが主になります。
なので・・・
お薬できましたよ！電話を大量にかけなくてはならず
電話嫌いの私的には、ちょっと嫌な業務が増えた感じです。
ただ、お薬まだですか？攻撃にさらされないので、自分のペースで仕事ができるという
利点もありますが！
お薬の配達件数が激増！
基本的に、
高齢者の方でどうしても薬局にこれない方以外普段は薬の配達をしていないのですが
今回は、
薬局に行くのが怖い。と言われる高齢者の方や
海外から帰国したので、国の決まりで外に出歩けないので薬を配達してください・・・
なんて事で、薬の配達が大量発生しています。
お薬の配達の仕方は、
薬を家の前まで届け、そこから患者さんに電話。
今、お家の前にお薬置くので取りに来てください！と伝え
少し離れたところから、患者さんが薬を受け取るのを確認。
まさに！ソーシャルディスタンス。直接手渡しは基本的にはありません。
コロナウィルス後の薬局業務の変化
１）処方箋を延長して出すことのできる薬の幅が広がる
患者さんの処方箋が切れてしまっている場合、延長できない薬があるのですが、
今年の9月30日まで
普段は延長できないお薬も延長できるようになりました。（慢性的に服用している場合のみ）
例）Controlled Substance
２）薬局間での処方箋の移動
普段、一度処方箋をひとつの薬局に持っていった場合、
他の薬局に動かせないタイプの処方箋があるのですが
これも今年の9月30日まで、他の薬局に移動させることができるようになりました。
例）Controlled Substance
３）ドクターが一時的に口頭処方できる薬の幅が広がる
普段は、書面で処方しないといけない薬やtriplicate の処方箋がいるお薬の
延長やリフィルの処方を電話で行うことができるようになりました。
例）Controlled Substance
４）予防接種等の一時的中止
薬局で行なっていた、
予防接種が一時的に中止になりました。
ソーシャルディスタンスや安全が確保されない為になります
Controlled Substanceとは？
BC州の定めているControlled Substanceは以下のようなものになります。
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